比較文化論

夏目漱石さんの「三四郎」に関する講義でした。

今度はその中身と登場人物について、
のお話だったのですが、出てくる登場人物は
皆当時の高学歴・エリート階層の人物です。

当時の学校教育制度についてもお話があったのですが、
現在と比較すると戦後までは下記の様な形態を
取っていたらしいです。

●●●●●【旧制度】●●●●●●

尋常小学校(6年間)→就職(小僧・職工等)
(※尋常=NOMALの意、義務教育完了)
   ↓   ↓
   ↓  高等小学校(2年間)→就職
   ↓  ※現在の専門学校に当たる
   ↓
   ↓受験
   ↓
中学校(5年間)

   ↓受験(難関)

高等学校(3年間)
(内容的には現在の大学)

   ↓無試験

大学(4年間)

●●●●●●●●●●●●●●●●

こうしてみると、当時の高等学校というのは、
現在の大学の期間(内容的に)にあたり、
計7年間と現在よりゆとりがあったようです。

また、当時大学に通うのは全国で
7000人/4700万人(総人口)で
7000人に一人「学士」の称号を
有す者がいたということでした。

これに対し、現在は300万人/1億2000万人(総人口)
40人に一人が「学士号」を取得しているという事でした。

当時大学に通うという事は相当なエリート
という事らしく、この格差は現在の「格差社会
という比ではなかったそうです。

国民の70%以上は小学校を出ると、働き出すというのが
当時のスタンダードだった様です。

かの有名な「松下幸之助」氏も、最初12歳で「小僧」として
自転車屋(当時の金持ちの趣向品)へ奉公したのが
初仕事だったと言う事でした。

そう考えると、現代はとても希望を持って生きる
事の出来る時代になったのだと思います。

わずか100年でこの様に変わったのですから、
これから100年後がどうなっているのか?
長生きしてぜひ確認したいと思います。

大変、ためになる授業でした。